Many and Very

いつ死んでもいいように、なるべくがんばって生きたいだけ。

先人のあれこれ

先日、日ハム対ソフトバンク戦を観戦しに、家族でエスコンフィールドに行ってきました。

友人夫婦が抽選で当選したチケットをもらったのです。

 

エスコンのある北広島までは長距離ですが、娘の通院で自宅と病院を往復しまくった我々には慣れたものです。

 

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試合は最高だった。

CoCo壱番(ここ一番)の大声で「万波イィぃ!」と叫んだ私たち。

勝った時しか放流されない金のしゃけ丸も大量放流されて、いそいそと長蛇の列に並んだけれども、さすが会場内オールキャッシュレス決済。

現金がないってこんなに楽ぅ!?ってくらいラインも早々と進み、ペイペイ〜の声がひびきまくる中、無事にゲットして帰宅。めっちゃ元気もらいました。

 

「娘も連れてきたかったね」「娘も来てたらきっとこうだったね」「娘は今頃疲れて寝てるんじゃないかな」なんて言いながら応援。

 

ほぼ満席状態のスタンド(4階席まである)を見ながら、この中に大切な宝物を失った人、どのくらいいるんだろうな、なんて思いを馳せる。

まぁそれなりにいますよね。私たちだって他から見ればまさかちょっと前に可愛いかわいいかわいい我が子を失った家族とは思われないでしょう。そりゃそうだわ。

 

そうして娘の主治医から「最高の試合でしたね〜!」なんて夫と私にメールが届く。

 

前にも書いたけど、娘の主治医は偶然にも我々夫婦の高校の先輩で、退院時はもう先生に会えないことが寂しく名残惜しかったこともあり、退院するときに連絡先を交換し、先日も夏休み中に家に遊びに来てくれたりして、非常にありがたい話です。

 

いや、向こうからね、向こうから「これ俺の連絡先・・・」って教えてもらったんですよ。我々が聞いたのではなく。

 

先生からメールをもらうと、娘のこと忘れてない人、私たち以外にもいてくれてるんだよなって思ってげんきでる。

娘のいない日常を普通に生きてると、生きてない方に慣れていきつつあって、そこにそこはかとない悲しみが襲ってくる時あるけど、それが緩和されるというか。純粋に嬉しい。

 

ということで非常に楽しかったです。めっちゃペイペイしまくったわ。

 

ところでいきなり違う話ですが、

人が窮地に立った時って、乗り越える時の考えた方の癖みたいなのがあると思うんだけど、

例えば「あんな風にはなりたくない」とか反面教師を引っ張り出して鼓舞したり、

逆に「ま、考えてもしょうがないし考えるのやめよ」なんて思考すること自体を遮断したり。

 

私はというと「こんな思いしてるのは私だけじゃなく、地球に生きる人の多くがそうなんだ」と先人たちを思って自分で納得させることなんですよ。

 

例えば陣痛で今まで経験したこともない痛みに襲われてる時も「いや、待て、人のメスの全てこの苦痛は味わってきたはず、長い人類の歴史を思え、私にもできる」って思ったし、

乳がん検診でおっぱいぺたんこにされてイタタタなんてした時も「みんなやってるから大丈夫」って自分を納得させたし、

就職試験を受けた時も「めっちゃ受かってる人いるし、あの人でも受かったんだから私も受かる」(失礼)とか思ったし、

仕事でみんなの前で話すのに緊張してる時も「国連で歌ったBTSよりは緊張してないから大丈夫」って、まぁ、キリないけど、そういう。

 

それでいうと今回のことも、

この人類の長い歴史の中で、最愛の子を亡くした親は大勢いる、その大勢の親だって、みんななんとか失った我が子を思いながら、なんとかかんとか生きていて、

悲しみを胸に、日常に死がなじみながら、そうやって自分も死ぬ時に「ああやっとあの子に会えるな、やっとそっちに行けるよ」なんて思うんだろうなって。

 

今までわたし、気づかなかったけど、

誰かの部屋やそこに住む人がお線香くさいのは、部屋がお線香の匂いがするほど、お線香に火をつけて、亡くなった人を思う時間があるってことだし、

お線香つけてお参りやお祈りをしたいような大切な誰かを亡くしてるってことだし、

大切な亡くなった人を思いながら宗教的な儀式を行うことは、自分の日常の中でその人にかけていた時間を取り戻したいからだし、

あぁそういうことだったのかって。

いろんなことが、あぁこれは、亡くなった人の死を、こんなふうに大切にする自分の時間だったのかって、そんなふうに思うこと、たくさん増えた最近です。

 

悲しみを抱えて生きていくって、こういうことなんだなって。

 

エスコンに行って元気もらったり、仕事であった人から優しさもらったり、面白い話聞いたり、そうやって生きていくことが、これからの私の人生なんだよな。

 

 

さて、明日も仕事頑張るぞ。おやすみなさい、お星さま。