Many and Very

いつ死んでもいいように、なるべくがんばって生きたいだけ。

体力と意志力と知力

何か書こうと思ってたことがあったんだよな、なんだっけ。

 

こういうことはブログを長く続けているとよくあります。

 

あぁ、そうそう。発言小町ヤフー知恵袋を見ててふと考えたことについて書こうと思ってたんだった

 

こうやって書きながら思い出すこともよくある。

 

 

 

最近ぎっくり腰で寝たきりになってた私の趣味といえば、ヤフー知恵袋発言小町の相談や回答を1時間以上かけてもくもくと読む、というパズドラよりもしょーもないことなんですけど、

グーグルで「夫」と打って、スペースをおすと「夫 イライラ」「夫 嫌い」「夫 死ね」などと言ったワードが羅列され、クリックするとヤフー知恵袋発言小町のお悩みが出てくるというのをご存知だろうか。私は知っています。

 

前ニュースになってました。

 

そんで「夫 イライラ」の悩みから、

妊婦の悩み、妊婦のイライラ、妊婦の不安、妊娠中の夫婦関係、なんていう相談についてたどり着いたんだけど、

 

なんでかっていま妊婦なんでね、

 

そしたら「妊婦なのにゴミ捨てもしてくれない」とか「妊婦なのに家事手伝ってくれない」とか「妊娠してるのに赤ちゃんのこと気にかけてくれない」とか「赤ちゃんのこと話してるのにふーんなんて気のない返事」みたいな悩みでイライラしている人たちが多くて、キョトンとした。

 

ん?妊婦ってなんか手伝ってもらえんの?なんで?腹も張ってないのに?

 

コメントにも、

「ストレスになっているんだったら旦那様と相談しましょう、妊婦さんはワガママでいいんですよ。」などと優しいことを言っている人(おそらく男性)がいました。

 

ちょっと待って!

さすがに除雪は周囲も心配するかもしれないけど、妊婦だってゴミ持てるだろ!歩けるでしょ!だったら捨てれるでしょうが!

腹が張ったり、以上に眠かったり、つわりがひどかったり、その他自宅安静が指示されてる場合はのぞいて、妊婦だって普通に生活できるんじゃないの、

 

臨月になって腹が巨大化したときは日常生活でも制限が生まれるけど、素早く動いたり飛んだり跳ねたりゴロゴロと転がったりすることは無理でも、

歩いてゴミ捨てたり、普通に家事したり、買い物に行ったりできると思うのよね、

そういうことやらないから太ったりイライラしたりするんじゃないの、夫も生活で忙しいんだしできることは自分でやろうよ、シングルマザーは全部一人でやらなくちゃいけないのよ、などと心の中で毒づいていた。

 

 

私はできることは自分でしたい。できるだけ。

この前大量の巨大な段ボールの束(ソファや物干グッズが入ってた)はさすがに雪の中ひきずって家から20メートル先のゴミステーションに持参するのは危険と判断したため、H氏に依頼したけども、

普通に考えて、妊婦じゃない自分ができること、妊婦でもきちんと行えば危険がないことは、できるかぎりやっていきたい。そして、困ったときに夫に相談して助けてもらいたい。

 

 

そんなことをさっき風呂で黙々と思ってたら、ヘンダーソンのことを思い出した。

ヘンダーソンは看護学の理論家の方です。すごく有名な。

 

ヘンダーソンのたまいわく、人の行動というものには「体力」「意志力」「知力」が必要で、私たちが患者に何かをアプローチするときには、このどれが欠如しているかを判断することが必要。

 

例えば「トイレに行けない」行動には、起き上がる力や歩く筋力などの「体力」がそもそもないのか、「トイレに行く気」がないのか、「トイレに行く方法が分からない」のかによって、アプローチする方法が違う。

 

糖尿病の患者さんが「食事管理ができない」行動には、「自分ひとりで買い物に行けない」「目が見えない」などの体力的な問題なのか、「好きなものを食べたい」「食べるのが大好きでやめられない」意志の問題なのか、それとも「食事管理の方法が分からない」という知力の問題なのか。

「食事管理できてない」からといって、栄養士による食事指導を行っても、体力も知力も問題なければその人の「意志力の問題」なので、私たちの「食事指導」という看護の選択は効果的ではないって、そういう話です。

 

 

この理論を聞いたとき「ほほぉ〜、なるほど」と納得して、いざ自分たちの看護を振り返って評価するときには非常に役に立ったんだけど(というか基本中の基本なんだけどなぜか忘れがちになっていた)、

 

いま少し自分の立場に置き換えてみて、これは別に対患者だけではなく、人の行動すべてに共通するものだし、生活の中で生まれる問題に、本当はもっともっと活用できる理論なんじゃないかって思った。

 

 

私は知恵袋と小町を読んだときは、「妊婦ってだけでだらけやがって、動けよ」とか乱暴に「妊婦の体力」としてしか考えてなかったけど、

けどもしかしたら「こうすれば流産するかもしれない」という知識不足に基づいた知力不足だったり、

ホルモンのバランスから引き起こされる無気力による意志力不足だったり、色んな理由があってその行動につながってるのであって、

 

「できるのに甘えてる」とか「人にやってもらおうとするな」とか言っても、行動につながるわけではない。決して。

 

浅はかでした、毒づいてすみませんね。

 

人が何かをできない、やらない、やろうとしない理由の裏には、どんな背景があるのかってことも、広く見れるようになると、自分の考え方の幅もぐんと広がるな、という今日の発見。

 

 

それで言うと、H氏は今日も風呂にはいらず、コンタクトもつけっぱなし、洗面もしないで寝てるんだけど、

私はもうそれを「意志力の低下」としか判断してなかったけど、もしかしたら全体的に足りてないのかも。

 

なんて言うとさらに意志力が低下しそうだから、ここは体力の低下ってことにして、

仕事で疲れてるんだ、いつもありがとう、リラックしておやすみなさいって言っておこう。

 

さて、私は風呂にもはいってスッキリしましたので、コンタクトとって寝ます。

おやすみなさい。

 

明日は妊婦検診です。元気に育ってますように。