Many and Very

いつ死んでもいいように、なるべくがんばって生きたいだけ。

Pay forward

「青春期が成人のめどだと考えると、赤ん坊のときから青春期になるまでにかまってくれる人、つまり母親あるいは母親代理の人との関係が、育ちの良し悪しを決める」

 

「赤ん坊時代から全思春期までの間には、その人の性格を決める、とくに重要な期間がふたつあります。一つは乳児期です。母親あるいは母親代理の人が、哺乳やおむつの取り換えといったことをゆったりとできるゆとりが、精神的、経済的にあったのかどうか。なかった場合は、それが無意識のうちに心の底の方に沈んで、青春期以降にそれを自分で克服しようと考えて、意識的に相当苦心しなければならないことが起こり得るのです」

 

吉本隆明、真贋「育ちの良し悪し」より。

 

 

妊婦のときは外に出ると、意外とその辺に妊婦ってゴロゴロいて、「あぁ、あの人も妊婦」「あの人も妊娠してるのね」なんて思ったけど、

出産したあとは、あれ?そういえばみんな出産したの?というくらい、いつのまにやら妊婦は生活の中からいなくなって、小さな子どもを連れてる親子ばっかり目に入る。

 

人が見てるものって無意識のようで、思いっきり自分に偏っていて、おもしろい。

 

 

私のすんでる町中に、急に小さな赤ちゃん連れの親子が増えたみたいに、

最近読んでいる本の中にも、そこらじゅうに、真贋に書いてあるような「子育ての真髄」みたいなことが書いてある。

 

「子どもが小さいときは、母親は可能な限り、とにかくそばにいて、近くで話しかけて笑ってあやして、可愛がって、とにかく愛を注いでください」みたいな内容を、前と比べても、ずっとずっと多い頻度で見かけるのだ。

 

この時期に赤ちゃんだからわからないだろうと思って手を抜いて育てたりすると、子供が大きくなってから性格の欠点ばっかりが目立つようになってしまう、

それをよく親は「昔からそうだった」みたいなことを言って、子どものせいにするんだけど、そうじゃなくて、それは小さな頃に十分にかまってもらえなかったから、親のせいですよ、ということなど、

本当に私が読む、テーマも著者も、時代も違う本の中に、ちょくちょく出てきて私を驚かせるのです。

 

わお、まじか、また出てきた、とその都度思う。

 

子育てについて違う内容のことが書いてあっても、

私が町で妊婦さんを見かけなくなったように、興味がない内容だから気に留めてないってこともあるんだろうけど、

だけどたぶん、私が納得したり、感動したり、好んで読む本を書いてるような人は、だいたいみんな同じような考え方ということなんだろう。

 

自分の子育てにおける方向性というか、子育ての好みの方向がなんとなく決まってるんだったら、進む道も明らかになってるということですかね、U子さん?キリリ

 

 

 

25歳くらいのとき、職場の先輩に、「U子ちゃんは女として惜しいんだよ、けっこうかわいいのに」的なことを言われて、

「あいつ!別に美人じゃないくせに、私に向かってそんなこと言いやがって!ブス!あんた私の何をわかって言ってんだよ!ブスが!!ブスブス!!!」みたいなことを心の中で毒づき、その先輩を密かに根深く嫌った。

 

それから数年、私には案の定、29歳になるまで彼氏はできず、

29歳でやっとH氏と付き合う(奇跡的に付き合ってもらえる)までは、自分はたえずある程度完璧で、自分の魅力に気づかない男は大馬鹿野郎だとけっこう本気で思っていたし、

付き合ってからも自分の不出来を棚にあげて、H氏をダメな彼氏、ダメな男、ダメな人、と心の中で毒づいて喧嘩をふっかけるという愚行を、半年に渡って繰り返し、やっとそこで、

 「あ、私、自分のこと、なーんにもわかっちゃいなかった・・・」と初めて気づいたのだった。

 

何を言いたいのかというと、私は物事を理解するのが遅いという傾向がある、ということです。

 

 

なので、ちーを生んで母親になるまでは、

「つーか子どものために自分のやりたいこと我慢する人生なんてまっぴら」とか

「子ども優先で物事決めるのなんて嫌だ」とか

「できるだけ自分のやりたいように仕事して、いろんな経験したい」とか色々なことを思ってたんだけど、どうやら私の目指す子育ては、その延長線上に無いようだ。

 

 抱き上げて笑顔を向けられる感動。

私は小さい息子を抱きながら、この込み上げてくる気持ちが「母性本能」なのか、と日々実感する。 

 

母性本能は、まさしく本能だった。

 

自分が動物として子を育てるのに必要な本能。

腹が減って食欲がわく、年頃になると性欲がわく、そういうのと同じように、子が生まれると愛情がわく。

それが子にとって必要だから母に備わってる能力なんだ。

 

今の私が、性格的に短所はあるものの、大人として成熟し、夫に愛され、夫を愛し、友人に愛され、友人を愛し、

人として生活するのに必要な様々な能力を身につけ、しあわせに生活していることは、

 

今までは自分の力でそうなってると思ってたけど、基盤を作ってくれたのは、母だったのか。

 

母親から受けた愛情って、母に返すんじゃなくて、子に返すようにできてたんだ・・・

 

それってなんか感動する!!!

 

という感じで感動したのが最近の出来事で、

母から受け継いだ愛情を、そのまま自分のの子どもにも還元できるように、行動の指針にしようと思います。

 

なかなか仕事人としての自分にも諦めがつかず、かといって人生の中で一番大切かというとそうではなく、

ではどちらもがんばって両立をしたいかというと、今はまだそういう気分にもなれなくて、なかなか踏ん切りが難しい。

 

ありがたいことに生活に困ってない、というのが私を曖昧にさせているのね〜

 

しかしながら、とりあえずお小遣いは欲しいから、ちーがもうちょっと大きくなったら、バイト程度でお仕事さ〜がそっと。

 

今日は勇気を出して、はじめて子育て支援センターになるものに参加してみました。

ママ友も近くにいない今、ほかのお母さんとふれあったり、赤ちゃんと遊んだりするのも大事かなぁと考えて参加したけど、何気に勇気が必要だった!

 

でも行ってみてよかったです。

母親一年生。研修に参加するみたいな気分で取り組んでいこう。