もし誰かに「家事の中で一番嫌いなものはなに?」と聞かれたら、私は間一髪いれずに、ゴミ捨てですッ!とツバなんか飛ばしながら答えよう。
「(家事で)嫌いなのなに?」「ゴミ捨てッ!!」
本日のイメトレも終わりました。
私はいま専業主婦なので、とうぜん家事や育児の8割から9割をうけおっており、掃除・炊事・育児などは私の担当です。
出産する前はゴミのことなど「パートだし、暇だし、運動だし」と思ってせっせと取り組んでいましたが、
出産後は、ちーが泣いたり、あやしたり抱っこしたり、授乳したりするタイミングで、週に2回家中のゴミをあつめ、まとめ、ゴミ捨て場に運び、またゴミ袋を設置する、というのは割と重労働で、時間がコントロールできない初心者にとってはけっこう難関だった。
ゴミ捨て…辛い…重い…たすけて…嫌だ…
辛いことはH氏に頼もう・・・と思って産後2ヶ月くらいのときに、彼をゴミ捨て大臣に無理やり任命したけど、どうやら彼もすごく嫌な様子。
いやいやな彼も、ゴミ捨てが嫌なものだから、とうぜんあまり積極的ではない。ゴミの日もよく忘れる。
仕事前の朝、時間がない中で、バタバタとゴミを集めだす姿を見るのも嫌。
だけどバタバタするのが嫌だからって言って、早めに「今日ゴミの日だよ」などと言うのも嫌。
かといって何も言わないで時間がなくなり、「時間ないからちょっとゴミだしておいて」などと依頼されたものなら、1日の始まりは台無しな気分。
週2回、前の日の夜から朝までゴミについてのH氏の行動にピリピリし、
ゴミ捨てを依頼された瞬間に「…はぁ?」と主に女が男を軽蔑するときに登場する、悪意が思いっきりこもった目線で彼をにらみつけ、全身を怒りに身を包み切り返す。その繰り返し。
ゴミの日が来ると憂鬱になる。
はぁ。ため息。
はぁ、もうやだ。
はぁぁ、それだけがストレス。
あーぁ、またゴミの日、どうしてH氏はこんなに辛いゴミ捨てをかわってくれないんだろう、こんなに辛いのに、もう燃えるゴミのこと考えたくない・・・とほほ・・・なんでどうして…あたしがこんな目に…とゴミを集めながら一人で少し泣いてしまう始末。
うち地域のゴミ収集はけっこうゆるいタイミングでくる。別に朝一番ってわけじゃない。
だけど、やりたくない。大変なんだもん。もう考えたくない。だって辛いんだもん。H氏だってできるでしょ、ほかに別に家事なんてないじゃん、こっちはちーを見てるんだよ、大変なんだよ、だからH氏やってよ、H氏にやってほしい、他のことだいたいやってんだから、H氏それくらいやって!!!!!!!
やってよーーーーーー!!!!!!
やってーーーーーーーー!!!!!!!
ってゆうか、やれーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
はぁはぁはぁ…
ハァハァハァ…
…ん?
…あれ?
あたし、また、気づいたら地獄エキスプレス・燃えるゴミ線に乗ってた…
えーと、きっかけはですね、最近「図書館おすすめ」で借りた本の中に、
「フランス人は10着しか服を持たない」というタイトルの本がありまして。
フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質"を高める秘訣~
- 作者: ジェニファー・L・スコット,神崎朗子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2014/10/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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その中でフランス人にデブが少なく、自分にあった体型の人がとても多い。
だけどよっぽどの運動好きのみしかジムには通っておらず、みんな普段の生活をなまけずに規則正しく生活していれば、絶対に太らないというようなことが書いてあった。
人が美しく生きるために、「家事をさぼる」などは考えないそうで。
フランス人はきっと、てゆうかとうぜん、私みたいに家をきれいにする第一歩であるゴミだしなんて、苦じゃないであろう。
私はこんな毎日ぬくぬくと、ちーと犬とくっちゃ寝くっちゃ寝の合間にたいして手の込んだ料理も掃除もしないでえらそうにして、ケータイばっかり見て、
H氏は掃除も炊事もしないけど、毎日仕事して、私に優しくしてくれてるのに、あたしゃ楽しようとゴミすて押し付けてるただのブス…(産後)
そうして美輪さんの愛の格言、
「人からパワーをもらいたいと思うのではなく、人にパワーをあげたいと思うと、泉のようにだんだん沸いてくるのです」ということもついでに心にとめて、
ゴミすては掃除の基礎の基礎。
捨てることはめんどくさいなんじゃない。私たちの生活の垢を、感謝しながら決別する儀式。もっとも大切な家事の中の一つを嫌って邪険にして、夫に押し付けようとするなんて、なんて愚かな私なんでしょう、
というパリジェンヌとも美輪さんともわからぬ思考をめぐらせて、次のゴミ捨ては快く楽しんでしようと思ったのでした。
だいたい自分が嫌なことを、同じように嫌に思ってる相手にやらせようなんて根性がブスだよな。
でも疲れていて、思考が狭くなって、自分の事しか考えられなくなると、本当についそういう回路に直結しちゃって、
なんで私のいいように、私が望むように、やってくれないの!?あああああたし、こんなに、毎日、がががががががんばってるのに!!!と鬼の形相で思ってしまう。
そういうときの私を見るH氏はとても面倒くさそうで、できるだけ関わりたくなさそう。そう思うのも当然だ。
そういやこの前節分で「鬼は〜そと〜!!福は〜〜!!うちぃぃぃ!!!」などと心の中で絶叫したなぁ。
自分を整えて、毎日丁寧に生きる。基本を忘れず生活しよ。
あ、ちょうど息子泣いてる。おやすみなさい。