Many and Very

いつ死んでもいいように、なるべくがんばって生きたいだけ。

アンダーグラウンド

アンダーグラウンドを読んでみようと思ったのは、日々お世話になっているほぼ日のサイトで、インタビューについての過去の記事がアップされており、

村上春樹自身にロングインタビューしたことのあるライターさんが、このアンダーグラウンドを書いたときの村上春樹について書いていたことがきっかけだ。

 

オウム真理教地下鉄サリン事件の被害者62名のインタビュー。

 

 

職業柄、人々の生活で、宗教的な事柄に触れることは通常に生活をしているより多いと思う。

 

私自身、いろいろな患者さんの臨終の場に立ち会って、また、その臨終の場に向かう時点で立ち会って、生活において信仰の持つ意味や、信仰自体の意味について考える機会があった。

 

そして今も息子が通う幼稚園はキリスト教なので神様へのお祈りを捧げる場面が多く、たまに幼稚園に顔を出すくらいの私なんかでも宗教に触れる機会が増えた。

日々の悩みや迷い、生きていく上での苦悩を抱える上で、何か自分の中で軸になるもの、指標や支えになるものが必要というのもよくわかる。

 

遠藤周作のファンである夫から「沈黙」を強く勧められて読んだことも、自分の中ではかなりのインパクトのある出来事だった。

 

 

人は何を信じて、何を理解して、何を思って生きているのか、行動の動機とは何か、

 

そういうのが最近の生活のテーマというか疑問みたいなところもあり、読んで読もうと思ってみたんですけど、

なんとかがんばってこのなが〜〜〜〜〜〜い本を読んでみて心から良かったです。

 

 

私が知りたかったことはこの本には書いてなかったけど、それは明確に何かに書いてあったりどこかに載っていたりすることではないのでしかたない。

 

それでも大きな一つの集団が、信じられないほどの大きさの暴力を前にしたときに、実際に何がそこで起こっていたのか、

私がテレビのニュースを見たり、ウィキペディアを読んだりするだけではわからないことが書いてありました。

 

H氏は4分の1くらい読んだところで「夢に見る」といって脱落。

村上春樹好きのママ友も「つらくなって最後まで読めなかった」と言っていた。

 

私は最後まで読みました。

そしてその事実自体が私の興味の強さと、そしてなんとなく達成感に近い小さな自信になった。

 

 

私比較的、というかいつも文庫を読むときは適当に扱うからこのような様子になるけど、捨てないでとっておこうと思ってます。

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次はこれ読みます。 

約束された場所で (underground2)

約束された場所で (underground2)

 

 

 

アンダーグラウンド (講談社文庫)

アンダーグラウンド (講談社文庫)