入籍しました。
これで私も人妻か!
おめでとう私!
結婚したって実感なんてもちろんないけど、いま徹夜明けで疲れきって入籍してさらに疲れている「夫」となった彼の姿をぼんやりと見て、
あぁ、私、この人と結婚したのか…なんて不思議な気分。
家族になったってことよね。この人の妻ってことでしょ。私の夫ってことでしょ。
もう夫婦ってことでしょう?
なんか変!
なんか変!!
なんかへーーーーーん!!!!
よしもとばななさんが昔、お父様の吉本隆明さまが亡くなったときに、「親が死ぬというのは列に並んでいつか順番が来ることみたい」なんてことをTwitterでつぶやいてたんだけど、
私も今日そう思った。
結婚も、出産も、親の介護も、そのほかの死も、ながーい列に順番に並んでいて、次私かぁなんてどきどきハラハラしながら時をまって、
いざ自分の順番になって目の前が何もなくなったときに、初めて見えるこの光景。
あ、入籍する人って、こういう気持ちだったのか…
みたいな感じでセンチメンタルに。
名字が変わることって寂しいんだなとか、嫁に行くってこういうことかとか、この家で大きく育ったんだなとか、お母さんて毎日ごはん作ってくれてすごいよなとか、実家っていいよなぁとか、色んなことを思った。
大人になるって楽しいけど、切ないことも経験しての家族なのね。
私たちは披露宴もしないので、例の「母への手紙」的なものを読む機会もこの先はないと思われたため、
結婚前日にこそこそとカードを遠くのコーチャンフォーまで購入しに出かけ、いそいそと下書きをして、下書きの時点で一度涙し、
いざカードに本番で書くときにも感極まって涙し、
よし、これを入籍のサイン(母親にしてもらった)する時に渡すぜ!!泣かすぜ!!!と息巻いていたのに、
いざ今日になって、彼の実家でサインをもらい、私の実家に気合いいれて行ったにも関わらず、彼のうちに手紙忘れました。がーん
彼が母に書類を手渡し、母がサインしてる間、
「えっ、手紙ないっ、えっ、なんで、あっ、あっちのかばんか!まちがった!どうしよう!まさか自分の部屋にないよね?ないよね?ひきだしにもないよね?」などといきなり不自然にそそくさ・ソワソワしてる私を、彼と母は怪訝な様子で見ていた。
私はもう、悲しいやら切ないやら情けないやらで分け分からなくなり、絶望的な気分になって、
「ママに渡そうと思って書いた手紙、ひさしのうちに忘れちゃった・・・」と言った瞬間涙が出た。
ハラハラ流れる涙を手で拭く私を見て、「あんたって・・・」と二人は苦笑いしてたけど、
母はひさしに「こんなんだけど、よろしくね、ひさし」と笑って声をかけてて、
ひさしは母に、「はい、分かりました」とか言って笑っていて、
私は「今までありがとうございました」と小さな声で絞り出すのが精一杯で、
しょうもないことは大きな声で言えるのに、大事なことは、本当に大事なことは、こうやってしか伝えられないのはどうしてだろうなんて、そんなことを考えていた。
横浜で就職を決めたときも、引っ越しを手伝ってくれたときも、バックパックに行くときも、決まって笑顔で送り出してくれた母。
今日も笑顔で、「いってらっしゃい」と見送ってくれた。
ほんと、ありがとうございます。いつも支えてもらって、ほんとに、ありがとうございました。
私たちの入籍を、後輩のいづみちゃんも、幼なじみも、色んな多くの人が少しセンチメンタルな思いで見送ってくれて、
そういう人たちの気持ちや想いを、ちゃんと大事にしたい。
結婚しても、結婚しなくても私は私だけど、それでも自分のした選択が、少しでもこれからの周囲の人たちにも還元できるように、忘れないでやっていこう。
ひさしと家族になって、何かすばらしいものを見て、おいしいものを食べて、楽しいことに笑って、悲しいことに泣いて、そういうすべてを自分に還元すること、自分が日々変わって行くことが、周りの人への恩返しなんだよな、ほんと。
札幌に住むみかとさっきまで電話をしていて、
ひさしが最近発表のためひどく疲れて、しかも入籍もあって、いま寝てることを話すと「あんた変なこと言って結婚初日から入籍したことを後悔させるんじゃないよ」って笑ってた。
してまてん!
新婚初夜だからってぎゃーぎゃー騒いでまてん!!
「しあわせな結婚生活」なんて難しい問題みたいだし、
私も彼女も気を抜くと、すーぐ地獄行きエキスプレスに飛び乗っちゃうから、
色んな人の助言をもらって、自分らしく、これからも精進します。
みなさんありがとう!無事入籍しました。
これからもどうぞよろしく!!